よくある質問

あなたの疑問にお答えします。

アスパルテームとは何ですか?

アスパルテーム(L-a-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester)とは、低カロリー甘味料の名称で、低カロリーの食品や飲料に使用されます。メチルエステルとして、アスパラギン酸とフェニルアラニンという2つのアミノ酸が結合した構造です。アミノ酸はタンパク質を構成する要素です。またアスパラギン酸とフェニルアラニンは、肉、穀物、乳製品といった、タンパク質を含む食品にも元々含まれています。メチルエステルも、果物や野菜、それらのジュースなど、多くの食品に自然に含まれています。

アスパルテームはどんな種類の製品に使用されますか?

アスパルテームは、炭酸清涼飲料、粉末清涼飲料、チューインガム、糖菓、ゼラチン、デザートミックス、プディングやフィリング、フローズンデザート、ヨーグルト、砂糖代替の甘味料、およびビタミン剤や無糖咳止めドロップといった一部の薬剤など、全世界で約6,000種類もの製品に使用されています。日本ではアスパルテームを含む食品成分はすべて、食品表示ラベルへの記載が義務付けられています。

アスパルテームには耐熱性がありますか?焼く調理法にも使用できますか?

甘味成分としてアスパルテームを含むいくつかの卓上用甘味料は、さまざまな調理法に使用できます。長時間加熱したり焼いたりする調理法では甘味が失われる場合がありますが、これには安全性の問題はなく、単に料理の味が期待するほど甘くならないというだけです。したがって、特別な調理法を用いるときは、甘味料のメーカーから販売されているアスパルテーム入り甘味料を使用するのがよいでしょう。また、アスパルテーム含む甘味料は、加熱の最後に加えることで甘味を維持することができます。

アスパルテームの1日摂取許容量(ADI)はどれ位ですか?

国連の専門機関であるFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は各種食品成分のADIを、生涯毎日摂取し続けてもリスクがなく安全であると判断したレベルに設定しています。つまり、ADIは考えられる最大無影響量(NOEL)にかなりの余裕を加味した値であるため、ADIを超える量を摂取すれば影響が生じるということではありません。JECFAがアスパルテームに設定したADIは40mg/体重(kg)/日であり、NOELのわずか100分の1の水準です。厚生労働省の甘味料マーケットバスケット調査結果によれば、日本で使われる甘味料のそれぞれについて、日本の消費者の摂取量は1日摂取許容量(ADI)の範囲内、すなわち、生涯毎日摂り続けても安全な水準となっていると結論づけています。下表は、アスパルテームを含む各種食品をどれだけ摂取すればADIに達するか、成人と小児それぞれについておおよその数量を示しています。米国の広範囲な市場調査でも、国民全体および各種セグメントのアスパルテーム摂取傾向はADIを大幅に下回りました。小児を含めた米国民全体の中で、アスパルテームの摂取量がとくに多い消費者(上位10%)でも、その摂取量はADIの5~10%でした。これは10人中9人がADIの10%未満しか摂取していないことを意味しており、政府のガイドラインを大きく下回るものとなっています。

アスパルテーム
含有製品
アスパルテーム(mg)
各製品の1日の摂取量がADIに達するおおよその個数(体重50kgの成人の場合) 各製品の1日の摂取量がADIに達するおおよその個数(体重20kgの小児の場合)
ダイエットソーダ(500ml) 100 20本 8本
ガム 14.1mg/枚 142枚 57枚
卓上用甘味料 16.9mg/g 118g 47g

アスパルテームは体内でどのように処理されますか?

アスパルテームが消化されると、アスパラギン酸、フェニルアラニン、メタノール(微量)という3つの成分に分解され、その後血液中に吸収されて通常の生体プロセスで使用されます。一般的な食物からこれらの成分を得た場合と同様に、アスパルテームの成分は体内で分解されるため、アスパルテームもその成分も体内に蓄積されることはありません。そのうえ、アスパルテームのこれらの成分量は、他の食物源と比較してわずかです。例えば、甘味料にアスパルテームを100%使用したダイエット飲料1人分には、同量の無脂肪乳と比較して、フェニルアラニンが約6分の1、アスパラギン酸が約13分の1しか含まれていません。同様にトマトジュースと比較した場合、メタノールは6分の1程度です。

アスパルテームは血流中のメタノールを有害レベルまで上昇させますか?

そのようなことはありません。そもそもアスパルテームの消化によって生成されるメタノール量はごくわずかです。アスパルテーム含有清涼飲料コップ1杯分(240ml)を消化するときのメタノール生成量は、同量のトマトジュースを消化する場合と比べてわずか6分の1しかありません (コップ1杯分のトマトジュースのメタノールは82mg、アスパルテームのみを使用した清涼飲料のメタノールは14mg)。

一般的食物に含まれるフェニルアラニン、アスパラギン酸、メタノールの含有量(mg)
食品/飲料 フェニルアラニン* アスパラギン酸* メタノール
ダイエット・コーラ(237ml) 60 48 12
牛乳(237ml) 404 592
バナナ(中サイズ) 58 146 21
トマトジュース(237ml) 39 231 71
(*アミノ酸)

アスパルテームに発がん性は認められていますか?

そのようなことはありません。アスパルテームは認可を申請するにあたり、成人が生涯毎日ダイエット清涼飲料を1,000缶以上飲んだ場合と同量のアスパルテームをネズミに大量投与し、長期間および生涯にわたって観察する4種類の研究によって広範囲に評価されました。脳腫瘍やその他の種類のがんも含め、発症率の増加は認められませんでした。アスパルテームは血流に侵入しないため、脳をはじめとする主要器官に到達することはありません。したがって、アスパルテームががんを発症させる生理学的根拠は存在しないということになります。さらに、アスパルテームの安全性は欧州食品安全機関(EFSA)によっても確認されているところです。EFSAの添加物、香料、加工助剤及び食品接触物質に関する科学パネル(AFCパネル)は、データの包括的な再検証を実施した後、「全体的に見て、パネルは現時点で入手可能なすべての証拠に基づいて結論を出した。

これには、アスパルテームに遺伝毒性や発がんの可能性を示唆するものは何もなく、アスパルテームの1日摂取許容量(ADI)である「40mg/体重(kg)/日」を見直す必要性は見当たらないとする、最近発表されたERF(欧州ラマツィーニ財団)の調査結果も含まれる」との声明を発表しています。この声明はさらに、アスパルテームの摂取ががんを発症させる可能性があるとした同財団の以前の調査結果についてEFSAが2006年に出した声明を確認するものとなっています。米国食品医薬品局(FDA)はEFSAの結論を支持し、「アスパルテームの体内での代謝方法に関して悪影響やデータを何ひとつ実証しなかった数件の発がん性調査も含め、我々が検証した大量の証拠に基づけば、アスパルテームががんを引き起こすと考えるに足る根拠は皆無である」とコメントしています。つまり、これは、(アスパルテームの)使用は安全であるとのFDAの見解を踏襲するものです。ラマツィーニ財団の主張は、アスパルテームは安全であり、がんを発症させないことを実証する大量の科学的文献と完全に矛盾しています。国立がん研究所による最近の疫学調査は、アスパルテームの摂取と白血病、リンパ腫、脳腫瘍の間に関連性は全く存在しないという過去の調査結果を確認する内容になっています。この調査では、50~69歳の男女50万人以上を5年間にわたって評価しました。『Critical Reviews in Toxicology』誌に最近発表された、500以上の調査結果を対象とした包括的レビューもまた、アスパルテームは安全であり、がんとの関連性は認められないと結論付けています。このレビューは、毒物学、疫学、新陳代謝学、病理学、生物統計学などの分野の第一人者である専門家8人のグループによって行われ、アスパルテームの安全性を最終的に断定しました。

フェニルケトン尿症(PKU)とはどのような病気ですか?アスパルテームと何か関連性がありますか?

フェニルケトン尿症(PKU)とは、必須アミノ酸の1種であるフェニルアラニンの代謝を阻害されるという希少な遺伝病です。フェニルアラニンはアスパルテームの成分の1つです。正常な成長や発達、身体機能に欠かせない必須アミノ酸は、体内では生成されないため、食事で摂取しなければなりませんが、PKU患者はこのアミノ酸を分解できないため、一定の健康上の問題を生じさせる可能性があります。日本やその他の多くの国々では、すべての新生児にPKUの検査を義務付けています。日本では、新生児約8万人につき1人がPKUを抱えて生まれてきます。PKU患者は誕生直後から青年期まで、場合によってはさらにその先も、あらゆる食物源のフェニルアラニンを厳しく制限した特別な食事が必要になります。PKUを持つ女性は、妊娠期間中ずっと特別な食事を続けなければなりません。PKU患者はアスパルテームもフェニルアラニン含有物と考える必要があるため、日本ではアスパルテームを含む食品に「アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物」との表示が義務付けられています。

アスパルテームは減量に有効ですか?

アスパルテーム含有食品は低カロリーであるため、アスパルテーム含有食品の摂取と定期的な運動とを組み合わせることで体重管理が容易になります。さらに最近では、アスパルテームが体重管理にもたらす効果について、米国栄養士会(ADA)証拠分析ライブラリ(EAL)による見直しが行われています。EALはさまざまな食品関連テーマに関する文献を体系的に再検証し、結果を分析したうえ、証拠に基づいて結論を発表しました。ADAはアスパルテームの再検証を経て、「低カロリーの食事をしている人がアスパルテームを摂取すると、過度の体重減少を起こしかねない」と結論付けました。ADAはさらに、アスパルテームは食欲や食物摂取量に影響しないとも断定しています。

低カロリー甘味料とそれを含む食品は体重増加を招き、メタボリック症候群のリスクを高め、2型糖尿病の一因となり得るとの噂が飛び交っています。しかし、こうした主張は、因果関係を明示しない観察調査に基づいたものです。こうした調査結果(Davidson & Swithers, 2004)は再現性がなく、アスパルテームをはじめとする低カロリー甘味料の有効性を支持する科学的データの大部分と矛盾します。多くの調査結果は、低カロリー甘味料は肥満問題を解決策になり得ることを示しています。

関連文献:

『European Journal of Clinical Nutrition』誌に発表されたベリスルおよびドレウノウスキーによる研究は、低カロリー甘味料、エネルギー密度、満腹感に関する多様な臨床検査的・臨床的・疫学的研究を評価しました。ワシントン大学公衆衛生栄養センターの理事であり、本研究の共同実施者であるアダム・ドレウノウスキー博士は、「さまざまな研究に対するこの再検証は、低カロリー甘味料とそれを含む食品は減量努力をサポートする可能性があることを示唆している」と指摘しています。

パデュー大学のリチャード・D・マッテスおよびノースカロライナ大学のバリー・M・ポプキン両氏は、非栄養性甘味料が食欲、食物摂取量、体重に及ぼす影響に関する224件の科学的研究を再検証し、『American Journal of Clinical Nutrition』誌に論文を発表して次のように結論付けました。「我々がまとめた証拠と、他の研究者たちがまとめた証拠を組み合わせると、高エネルギー収率の甘味料の代わりに非栄養性甘味料を使用すれば、体重管理をサポートできる可能性がある」。

さらに、ハーバードのジョージ・ブラクバーン博士が行った2年間に及ぶ臨床試験の結果、アスパルテームは減量のみならず、体重管理にも有効であることが判明しています。研究者は、アスパルテームを総合的な体重管理プログラムの一環として使用すれば、ダイエットが容易になる可能性があると結論付けています。